映画「セッション」を観て

役者の一瞬の表情で感情が込み上げてきたのは久々だ。

映画は、名門音楽学校に入学した青年と、その学校のジャズバンドの顧問を務める鬼教師との話だ。

この教師の指導法はかなり狂気に満ちたもの。

ちょっとした演奏のミスも見逃さず、徹底的に生徒罵倒する。

罵倒の内容も、人格否定は序の口で、誰も知らない家族の問題など、他人に触れられたくない部分を徹底的に攻める。

 

一方、青年の方も、鬼教師の変人ぶりを凌駕するかのようなキャラだったりする。

教師の焚付だとわかっていながら、手の皮が剥けるまで練習に打ち込んだり。

ドラムを極めるため、彼女と別れたり・・・。

 

最近、聞かれなくなったいわゆるシゴキ。

今ならパワハラと批判されそうな指導方針。

時流に沿わないと認識しながらも、甘い指導(褒めて伸ばす)ではかつての名プレーヤを超える者は生まれない、と青年に教師が語る場面がある。

まぁ、一理ある。と共感したのも束の間、このあと教師の異常行動が・・・。

 

ラストは圧巻のライブシーン。

カメラワーク、カットわり、サウンド、そして演技。

この映画の最後にふさわしい高揚感を醸し出していた。

 

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