ニューオーリンズ・トライアル (映画 )

アメリカ映画には裁判を扱った作品が結構多く、ひとつのジャンルを確立してる。
個人的に印象に残ってるのは、リチャード・ギア主演の「真実の行方」、クリスチャン・スレイター、ケビン・ベーコン主演の「告発」。
どちらも傑作中の傑作!
重〜い内容なので、見終わったあとかなり沈んだ覚えがあります。
特に「告発」は事実に基づいた作品なので、ドンヨリしたい人にはオススメ(笑)

「証券会社で起きた銃乱射事件で夫を失った女性が、事件の2年後、犯人が使用していた銃の製造メーカを相手取り民事訴訟を起こす。
原告側は銃規制を信条とする地元のベテラン弁護士、ローア雇う。
一方、銃器メーカは伝説の陪審コンサルタント、フィッチを雇い入れる。
本訴訟の陪審員選別の日、候補者の中に謎の男が含まれていた…」

この映画で注目すべき点はなんと言っても、ハリウッドの大御所、ジーン・ハックマンとダスティン・ホフマンの共演。
訴訟中、裁判所のトイレで展開される二人の激論シーンはかなり見応えがあります。

ただ、作品の出来は、これまで観た法廷サスペンスのなかで中レベルと言ったとこでしょうか。
銃規制と陪審員制度という、現代アメリカの陰部を題材にしながら、その核心にまったく迫れていない。
社会派作品ではなく娯楽作品という見方をしても、ややエンターテイメント性の欠けていた。
ジョン・キューザック演じる陪審員が様々な画策をし、両弁護団を混乱させる、と言うのがこの映画のキモなのだが、その画策が安直すぎて手に汗握るほどのものでなかったのが残念。

しょせんアメリカの話、日本人には関係ないや、と思っていたら、平成21年までに日本でも裁判員制度が始まるとか。
陪審員は裁判官から独立して有罪か無罪か決定するのに対し、裁判員は裁判官とともに協議して評決するらしい。
裁判員の選任は無作為だから、ある日突然、裁判所から選任通知が届く可能性も…。
あるサイトによれば、一生のうち、裁判員に選ばれる確率は67人に1人、とか。

自分の判断ひとつで人一人の人生を変えてしまう可能性もあるわけだし、なんか嫌だなぁ。
この映画では、評決を有利に引き出すため、陪審員の経歴、表情、仕草などを徹底的に調査・分析する陪審員コンサルタントなんてのが登場するんだけど、あそこまでやられちゃうと裁判員の人生まで変えられちゃいそうで正直怖い…(^^;)

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