麦の穂をゆらす風 (映画 )
2008年1月4日
「20世紀初頭のアイルランド。
イギリスの支配を受けていたこの国では、同国から言われなき差別を受けていた。
田舎町に暮らすテディとデミアンの兄弟。
兄テディはアイルランド独立に向けた運動に参加する一方、弟デミアンは医師への道を歩もうとしていた。
兄と仲間たちから引き留められながらも、デミアンは医師になるためロンドンへ向かう。
ロンドン行きの列車を待つデミアンは、英国軍による駅員への暴行を目の当たりにする。」
10数年前までニュースを賑わしていたIRAの誕生を扱った作品。
最近では中東ばかりにスポットがあたっているが、IRA問題は解決したのだろうか?
気になったのでちょっとググってみた。
1998年にイギリスと和平合意、2005年には武装解除に至ってるものの、IRAから分裂したリアルIRAは未だ活動を続けているとのこと。
映画自体は1世紀近く前の話だが、両者の戦いは収束傾向にあるものの、まだ続いているとは…。
イギリスとアイルランドとは隣同士、なぜこんな悲劇が起こったのだろう?
隣同士と言っても、日本と韓国の例もあるわけだが。
両国がどれくらい離れているのか気になったので、これも調べてみた。
アイルランド島とグレートブリテン島の最短距離は20km弱…ほぼ本州と北海道と同じ距離。
日本と韓国ぐらい離れているなら、言語や文化の違いもあるだろうが、20km弱の海峡でこうもいがみ合うものだろうか?
複雑な歴史や宗教などの問題もあるんだろうけど、国家という人間が作り出した概念に、人間自らが翻弄された数々の悲劇の一つだと思う。
新年早々、いろいろ考えさせられる映画だった。