2016年12月2日
映画「グランドフィナーレ」を観て
巨匠と呼ばれる、初老の二人が主人公。
舞台は高級老人ホーム?いや、若い住人もいる。
どうもリゾートホテルであることに途中から気づく。
なにせ冒頭、お年寄りばかり登場するものだから。
リタイアしたセレブが、老後の余暇におとずれる高級ホテルってとこか。
主人公のふたりは親友。
だが、ひとりは引退し現役時代を封印し、ひとりはいまだ現役にこだわっている、という対極的構図がなかなかよかった。
この歳まで、親友と呼び合える存在がいるのって羨ましい。
映画は、この二人を主軸に、日常生活では出会わない人間が交わることで、短い宿泊期間になにかを得て、変わっていく、と言うある種の群像劇になっている。
群像劇は、σ(^^)の好物。
元カリスママエストロ、現役映画監督、現役映画俳優、元カリスマサッカー選手、現役クライマー、チベット僧、反抗期の女の子、バイオリンを始めたばかりの男の子・・・などなど。
彼ら彼女らの、ホテルでのすれ違いを程よい間合いで、そして美しい映像で紡ぎ出す、なかなかいい映画だった。