レッド・バイオリン (映画 )
下手の横好きと言いましょうか、力量がないもののギターを数本持っています。
そのうち2本が中古。
このサイトのタイトルバックになっている師匠モデルのギター、ANGEL Classic Jr.もその一本。
ESP渋谷店で一目惚れし、即購入した代物。
塗装がやや剥がれてるものの、師匠のモデルの中でもお気に入りのモデルだったから迷いなく購入(^^)。
それに楽器って年を経るほどいい音が出るって言うし。
こういう中古楽器を手にすると、ふと前のオーナのことに思いを馳せることも。
どんな曲を弾いていたんだろうか、それとも眺めるだけだったんだろうか?なんて。
その楽器が300年もの時を経たモノなら尚更。
17世紀のイタリア。
バイオリン職人ニコロ・ブソッティの妻アンナは、出産の際に子供とともに命を落としてしまう。
悲しみくれるニコロは、我が子に贈るはずだった赤いバイオリンをその夜に仕上げる。
やがてバイオリンはイタリアの修道院に渡り、その後様々な時代、様々な人々の手に渡ることに...。
ニコロが作った伝説のレッドバイオリンの旅は、イタリアを離れ、ウィーン、イギリス、そしてついには文化大革命最中の中国にまで及ぶ。
これは壮大(*_*)。
でも、上映時間に制約があったのか、それぞれのエピソードに深みがなかった。
主役であるレッドバイオリンの存在も薄く、もっと謎めいたと言うか、呪縛的な色づけがあった方がヨカッタかも。
そのせいもあって、ラストに展開されるバイオリンの謎解きもその衝撃度が半減。
また鑑定士が、なぜバイオリンの謎を解き明かす至ったのか?この辺の課程が不十分だった。
映画はニコロの家政婦チェスカによるタロット占いにしたがって進行する。
バイオリンがイタリアを離れ、世界各国の人々に手に渡ることを予言し、そして旅に終わりが来ることも予言する。
アメリカ人の鑑定士の手にバイオリンが渡るとこ映画は終わるのだが、さまざま時代、さまざまな人々に手に渡りながら、20世紀のアメリカ人鑑定士に渡ることが旅の終わりと締めくくるのどうなんだろう??
自ら命を絶つことの出来ないバイオリンは、これからも人々の喜びと哀しみを奏で続ける・・・ってした方が納得がいったのだが。
壮大な作品だっただけに、詰めの甘さが残念でならなかった。