2021年1月31日
BS1スペシャル「良心を束ねて河となす」を観て
中村哲のアフガンでの活動を追ったドキュメンタリーを観た。
アフガンで人道支援活動をしていて、テロリストに殺害された人物。U2が来日コンサートで、彼を追悼したこと。。。ぐらいしか知識がなかった。この番組を観て、その偉業をはしめて知った。
医師として同国の医療支援に参加したのだが、飢餓や病気で苦しむ現地の人々を見つつ、大事なのは新鮮な水、と判断し、用水に建設を始めた。
そもそも医療支援を目的としたNGO、ペシャワール会だったが、用水建設に資金を充てるということで、当初、支援者からも反対があったらしい。まぁ、反対する側の気持ちもわからないわけではない。それに土木の素人である中村氏が陣頭指揮にあたるのだ、このへん、スペシャリストになぜ頼まなかったのかが気になる。頼んだものの、折り合いがつかなかったのもしれないが。
用水建設を阻む困難の数々、そして息子さんの病気・・・と、まるで映画のような展開である。地元住民が後世に渡って維持管理できるよう、彼らの手による建設作業に配慮したようだ。難民や、傭兵となった住民も地元に戻り、用水建設に参加していったらしい。
折しも今月、中村哲の肖像をあしらった切手を発行することを、アフガン政府が発表した。彼がなした活動が押し付けでも、独りよがりでもなく、同国にとって価値あるものであったことの何よりも証だろう。