2024年2月12日
映画「TAR」を観て
絶頂期にある女性マエストロの話である。
さすがケイト・ブランシェット、こういう威厳のある役の演技は見事という他ない。
ベルリン・フィルとか、実名のマエストロの名前が出てくるので、実話?と思いきや、鑑賞後調べてみると、これはフィクションとのこと。
まあ、そりゃそうだろ。
後半の出来事が事実なら、前代未聞のスクープだもんなあ。
成功者を主人公にした従前の作品同様、本作も後半は転落していく主人公が描かれる。
完璧だったオケの演奏に、徐々に不協和音が混じっていく。
それでも威厳を失わない主人公だか、それが逆に哀れさを倍増させていた。