「サイボーグ技術が人類を変える」 (PC )

世代的にサイボーグと聞くと、サイボーグ009を初めとしたアニメを思い出し、なんだかワクワクしてしまう。
仮面ライダーや、キカイダーなんかもサイボーグか。
サイボーグと言うキーワードにある意味、過敏に反応してしまう世代かもしれない(笑)

で、この番組、残念ながら(?)そう言うヒーローたちが出てくる訳じゃない。

番組では、事故や病気で失った体の一部機能をサイボーグ化し、日常生活を送っている方々が紹介されていた。
脳からのアウトプットを電子化し、義手を自分の手のように動かしたり、逆に電子化した外部情報を脳にインプットすることで、義手を介し温度や触感を感じたり、耳の聞こえない人が音を聞いたり、目の見えない人がCCDカメラにより光を感じるようになったり…どれもこれも衝撃的な内容ばかりだった。

また、脳へのインプットは外部情報ばかりにとどまらず、脳の制御までに及んでいるらしい。
鬱病やパーキンソン病の患者に対し、その病気の起因となる脳の部位に電極を埋め込み、発症を抑制する電気信号を送る技術の紹介があった。
電気信号は24時間、常に脳に送信されており、いわば脳のペースメーカ。
この技術によりパーキンソン病を克服した男性に対するインタビューでは、このペースメーカをON/OFFし、その技術の効果を見せていた。
ペースメーカをOFFして数分後、それまで至って普通だった男性の体が震えだし、パーキンソン病特有の状態に一変した。
そして、ペースメーカをONすると、体の震えがピタッと止まり、男性は華麗なステップを披露。
このシーン、ちゃんと戻るのか?と、正直ハラハラした(^^;)

ま、こういう最新技術は諸刃の剣ってのは、世の常。
アメリカではこの技術を軍事に利用しようとしているらしい。
戦車などを兵士の脳で遠隔操作したり、兵士の脳を活性化させたり…009の加速装置の実現もありかも。
マウスの脳に電極を埋め込み、リモコンでその挙動を制御する研究も紹介されていた…一体何に使うんだ(^^;)
ある教授が、「この技術の利用について、早急に話し合う必要がある…」と警鐘を唱えていた。
確かに、ショッカーのような集団が現れないとも限らないわけで、本郷猛のような人間を生まないためにも、早急な法規制が必要だろう。いや、マジで。

番組ではあまり取り上げられてなかったが、人の記憶を司る脳の部位「海馬」をチップ化する技術も紹介されていた。
これを見て、「コイツは不老不死の技術になるかも」と思った。
以下、σ(^^)の荒唐無稽な空想…。
この海馬チップを上記の要領で他人の脳に埋め込めば、人の記憶を共有することが可能になるはずである。
つまり、自分のクローン人間を作り、この海馬チップを埋め込めば…チップにはオリジナルの体の時の記憶がストアされているわけだから、そのクローン人間にとっては体が入れ替わったと感じるはずである。
体が老化し、死に至った場合、自分の細胞からクローンを作るとともに、海馬チップを作成し、クローンに移植。
体が死に至るたびにこれを繰り返せば、人は永遠の命を得ることができる。

人の感覚や、記憶が電子化できるのであれば、上記クローンの作成は不要かもしれない。
クローンの成長には時間がかかるし、身体的にもエラーが含まれる可能性もある。
であれば、いっそのこと、記憶をクローンに移植することはせず、PCやネットワーク上にストアする方が効率的だ。
記憶をネット上にストアすることで、その記憶を持った人がネット上で生き続ける…。
ネット上の住人は、自らネットを修復し、増殖していく。
これにより、生の人間による消費活動はなくなるから、自然破壊はなくなり、ある意味、地球に優しい時代が訪れる…。
だが、これが人間にとって幸せかどうか…??

こんな「マトリックス」的、おバカな妄想をしていたら、世界には同じようなことを考えていた人がいたらしい。
地方紙で掲載されていた新刊の書評で目にとまった、グレッグ・イーガン著のSF小説「ディアスポラ」がそれ。
小説の舞台は30世紀。
人格や記憶を電子化し、ネットワークの仮想世界で暮らす、肉体を捨てた人類の話らしい。
かなり難解な内容らしいが、ちょっと読んでみようかな。

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